
現在絶賛公開中の映画 『ウィキッド(Wicked)』 は、大ヒットしたブロードウェイミュージカルを基にした作品です。
『ウィキッド』は、名作 『オズの魔法使い』 のスピンオフ&前日譚にあたり、物語の背景を深く掘り下げた作品で、両者には多くの関連性があります。
ここでは、それぞれのあらすじと登場キャラクターを整理し、両作品の関連性について詳しく考察します!

私は『ウィキッド』も 『オズの魔法使い』も知らずに夫と観に行きましたが、それでも最高でした!
でも前提情報を知っていたほうがより楽しめたような・・・後悔したのでこれを機にまとめてみました!
映画をより楽しむために、以下のポイントを押さえておきましょう!!
『ウィキッド』とは?
『ウィキッド』は、グレゴリー・マグワイア の1995年の小説『Wicked: The Life and Times of the Wicked Witch of the West』を原作とするミュージカルで、2003年にブロードウェイで初演されました。
物語の中心は、『オズの魔法使い』で悪役とされた「西の悪い魔女」エルファバ の視点から描かれます。彼女がなぜ「悪い魔女」とされるようになったのか、オズの国の裏側で何が起こっていたのかが明かされます。
『オズの魔法使い』の基本ストーリー
『ウィキッド』は『オズの魔法使い』の前日譚ですが、本編とつながる部分も多いため、原作を知っておくとより楽しめます。
『オズの魔法使い』のあらすじ
- カンザス州に住む少女 ドロシー・ゲイル は、竜巻によって愛犬トトと共にオズの国に飛ばされてしまいます。家が落ちた場所はマンチキンの国で、偶然にも 東の悪い魔女 を押しつぶしてしまい、ドロシーは魔法の靴を手に入れます。
- ドロシーは故郷へ帰る方法を求めてエメラルドの都に住む オズの魔法使い を訪ねることにします。その道中、脳を求めるカカシ、心を求めるブリキの木こり、勇気を求める臆病なライオン という仲間を得て、共に旅を続けます。
- エメラルドの都でオズの魔法使いに会うと、「西の悪い魔女を倒せば願いを叶えてやる」と言われます。ドロシーたちは魔女の城に向かい、様々な困難に直面しますが、最終的にドロシーが魔女に水をかけたことで彼女は溶けてしまい、結果的に倒すことに成功します。
- その後、オズの魔法使いの正体がただの普通の人間であることが発覚し、ドロシーは最後に、南の善い魔女グリンダから「魔法の靴の力を使えば帰れる」と教えられ、無事に元の世界へ戻ることができます。
この物語の裏で何が起きていたのかを描くのが『ウィキッド』です。
『ウィキッド』のあらすじ
『ウィキッド』では、「西の悪い魔女」とされたエルファバがどのように生き、なぜ「悪」とみなされたのかが描かれます。
エルファバの生い立ち
- エルファバは、緑色の肌を持つ少女として生まれました。彼女の母親がエメラルド色の薬を飲んだ影響で生まれつき緑色の肌をしており、その見た目から父親に疎まれ、足が不自由な妹の ネッサローズ(後の東の悪い魔女)ばかりが愛される環境で育ちます。
- 大学に進学し、グリンダ(後の北の善い魔女)とルームメイトになります。初めは対立するエルファバとグリンダでしたが、次第に友情を築いていきます。

ここから下はネタバレになりますのでご注意ください!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
グリンダとの友情とオズの陰謀
- エルファバは並外れた魔法の才能を持ち、オズの魔法使いに会う機会を得ます。
- しかし、オズの魔法使いが動物たちの言葉を奪い、支配体制を強化しようとしていることを知ったエルファバは反発し、オズの命令を拒みます。
- 彼女は「反逆者」として追われる立場になり、「西の悪い魔女」としてのレッテルを貼られます。
逃亡と戦い
- エルファバはオズの魔法使いの支配を止めようとしながらも、徐々に孤立していきます。
- 一方、グリンダは社会的な地位を確立するため、オズの魔法使いと協力する道を選びます。
- エルファバは王子 フィエロ と恋に落ち、共に逃亡しようとします。
- しかし、フィエロはオズの兵士に捕まり、拷問を受けます。絶望したエルファバは、ついに完全に「悪い魔女」としての道を進むことになります。
『オズの魔法使い』の裏側
『オズの魔法使い』の物語と重なる部分では、ドロシーがエルファバのもとへやってきます。
エルファバはドロシーに魔法の靴を渡すよう求めますが、ドロシーは拒否。
最終的に、ドロシーが水をかけたことでエルファバは「溶けた」とされますが、実際には密かに生き延び、フィエロと共にオズの国から姿を消したことが暗示されます。
映画版の注目ポイント
2部作として公開
映画『ウィキッド』は1本の映画ではなく、『Wicked: Part One』と『Wicked: Part Two』の2部作として公開されます。
キャスト

- エルファバ役:シンシア・エリヴォ(『ハリエット』など)
- グリンダ役:アリアナ・グランデ(人気歌手・女優)
- フィエロ役:ジョナサン・ベイリー(『ブリジャートン家』など)
- オズの魔法使い役:ジェフ・ゴールドブラム(『ジュラシック・パーク』など)
ミュージカルの名曲
『ウィキッド』には、多くの名曲があります。特に映画で注目すべき曲を挙げると:
- 「Defying Gravity」(自由と反抗の象徴)
- 「Popular」(グリンダの明るい個性を表す曲)
- 「For Good」(エルファバとグリンダの別れの曲)
映画を楽しむためのポイント
『ウィキッド』と『オズの魔法使い』の関連性
キャラクター | 『オズの魔法使い』での役割 | 『ウィキッド』での役割 |
---|---|---|
エルファバ(西の悪い魔女) | ドロシーの敵 | 主人公、反逆者 |
グリンダ(北の善い魔女) | ドロシーを助ける | エルファバの親友 |
ネッサローズ(東の悪い魔女) | 家に押しつぶされる | エルファバの妹 |
フィエロ | 記載なし | エルファバの恋人 |
オズの魔法使い | 偽の魔法使い | 権力者 |
『ウィキッド』は、『オズの魔法使い』の物語を補完し、登場人物たちの動機や背景をより深く描き出す作品です。
エルファバは単なる「悪い魔女」ではなく、体制に反抗しながらも愛と友情に苦しむ女性として描かれています。
グリンダもまた、善意と現実の間で葛藤しながら成長するキャラクターとなっています。
「善と悪」の概念がひっくり返る
『オズの魔法使い』ではエルファバは「悪い魔女」でしたが、『ウィキッド』ではオズの魔法使いの陰謀が明かされ、彼女の行動が実は正義だったと分かります。
『ウィキッド』は、私たちに「善と悪」の概念を再考させる作品であり、『オズの魔法使い』を新しい視点で楽しめます。
グリンダの成長
グリンダは表面的には明るく人気者だが、エルファバとの関係を通して成長し、自分の信じる「善」と向き合うことになります。
映画ならではの映像表現
ミュージカルでは舞台上で表現されていた魔法や空を飛ぶシーンなどが、映画ではどのように映像化されるのかが楽しみなポイントです。
まとめ
- 『ウィキッド』は『オズの魔法使い』の裏側を描く物語で、「西の悪い魔女」エルファバの人生が中心。
- 彼女は元々悪ではなく、オズの魔法使いに反抗したために「悪」とされた存在だった。
- グリンダとの友情、オズの魔法使いの陰謀、エルファバの成長が物語の軸となる。
- 映画ならではの映像表現やキャストの演技、ミュージカルの名曲に注目!
これらの前提を押さえておけば、映画『ウィキッド』をより深く楽しめるはずです!

パート2の公開も楽しみですね♡
コメント